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牟田陽日展「海鳴り」
日本人にとっての自然観は山と海に象徴されるのではないかと思います。昨年、柳田國男の「山の人生」から発想を得た「山入り」という作品を発表しましたが、山と海は里にとって地続きの自然であり二つの異界でもあります。人にとって山海は険しく厳しい自然であると同時に恩恵をもたらすおびただしい生命の集合体のようです。山や海はその周辺に住む人々にとって古くは信仰の対象でもあり、魂の帰る場所でもありました。
海は時化や津波により命を奪うこともあれば、豊漁の恵みを与えます。蓬莱は海上にあり、日本海を駆けた北前船は宝船のように九谷焼も運びました。
北陸という地に住み暮らしながら制作し、能登を想えば海鳴りは頭の中で響きわたります。
海にまつわる題材の色絵磁器や、薪窯で焚いた志野に施した陶地玉彩手の器、龍や獅子、縁起の図案など、ご覧いただければ誠に幸福に思います。
Artist
Detail
- 会場
- 日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊
- 会場住所
- 〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1丁目4-1
- 会期
- 2025年3月26日 〜 2025年3月31日
- 時間
- 最終日は午後5時終了
- 詳細
- https://www.mistore.jp/store/nihombashi/shops/art/art/schedule.html