「工芸的美しさの行方―うつわ・包み・装飾」

「工芸的美しさの行方―うつわ・包み・装飾」

アートがものの姿をとる以上、そこには技法・材料、制作動機としてのコンセプト、そして表現という3つの要素が存在します。
一般的に、工芸は技法・材料を基にし、現代アートはコンセプトを基にしていますが、それらの要素をオリジナルな視点から探求し、バランスよく制作された作品は、高いクオリティをもっています。
最近では、工芸と現代アートが交差し、両方の特徴をもつ優れた作品が多く生まれています。
工芸的なこだわりを持ちつつ、現代アートの表現力やコンセプトを併せもつものです。
この展覧会では、工芸が基点でありながら、ジャンルを超えて制作をしている10人のアーティストを紹介します。

 今回は「うつわ」形という工芸的な美しさをテーマにしています。
この「うつわ」形は、造形芸術の視点から考えると、工芸のみに登場する特徴的な形態と言えます。
それは単なる容器としての機能だけでなく、工芸的な形態の本質的な意味を含んでいます。
例えば、我々は容器を人体の形と関連づけ、口や胴などの名称を与えたり、器に手足を加えて直接人体の表現を行います。
そこには単なる道具としての器を超えて、イメージと表現が加わった「うつわ」形が存在します。
そして、さらに工芸的な特徴を発展させ、「包み」という概念や「装飾」という観点からも今回の展示を構成しています。
自由な工芸表現を通してその本質を問いかける新しい動向を紹介します。

Artist

  • 牟田 陽日
  • 石塚 源太、近藤 高弘、佐々木 類、田辺 竹雲斎、塚田 美登里、中田 真裕、中村 卓夫、畠山 耕治、やまわき てるり

Detail

会場
建仁寺 書院
会場住所
〒605-0811 京都府京都市東山区大和大路通四条下る小松町
会期
2024年11月3日 〜 2024年11月5日
時間
10:00〜16:30受付終了(午後5時閉門) 入館料入館には建仁寺の拝観料が必要となります。
詳細
https://artkogei.com/