Timeless Primitivism -原始的で現代的な何か-

Timeless Primitivism -原始的で現代的な何か-

渡邉泰成(わたなべたいせい)は、陶芸の伝統技法を軸に、自分自身が影響を受けた現代の文化や社会問題を主題としたアートワークから、独自の手法で彩色を施した日常的な食器、茶器などの美術工芸品まで幅広く手掛けています。「不完全な美 -侘び寂び- 」という日本特有の概念と、現代の成熟した消費社会の中に存在する豊かさの間で生じる違和感を、もろくとも決して朽ちることのない陶という素材に置き換え、形を残すことを一つの制作のテーマとしています。

渡邉にとって京都での初個展となる本展では、2024年4月に拠点を金沢に移してから手仕事と素材の関係性について学び、制作を始めたシリーズ《Strata》を発表します。粘性の異なる粘土を複数回塗り重ね焼成を繰り返すことで、「現代の地層」を表現した《Strata》と、古代の土器のようでもあり、工業製品のようでもある立体作品へと昇華させた新作《Strata Vessel》を展示します。古来より手仕事を重視する工芸に、鋳込み技法を用いた造形と、磁土や顔料によるポップな色付けを組み合わせることで、過去と現在を融合させた新たな表現を試みています。

そのほか、渡邉がこれまでに手掛けてきた日常使いできる茶器や器も合わせて展示します。時代を超えても変わることのない、作るという行為の本質を追求した作品群を、お楽しみください。

Artist

Detail

会場
京都 蔦屋書店
会場住所
〒600-8002 京都府京都市下京区四条通寺町東入二丁目御旅町35 京都髙島屋S.C.[T8]5・6階
会期
2025年3月26日 〜 2025年4月15日
詳細
https://store.tsite.jp/kyoto/event/t-site/45900-0924580227.html